長谷川孝幸氏インタビュー#2「ササるプレゼンの技術」
■オススメの参考図書
――勉強法となると本も気になるところですが、ビギナーの方向けにオススメの参考図書を教えてください。
『理科系の作文技術』(中央公論新社、著/木下是雄)と『期待以上に人を動かす伝え方』(かんき出版、著/沖本るり子)ですね。
この2冊はプレゼンの本ではないですけど、「どうすれば人に伝わるのか」ということが、一番わかりやすいと思います。例えば伝え方や表現法だったら齋藤 孝さんの本ですとか色々出ていますし、グロービスの参考書は体系立てて書かれています。
ですけどビギナーの方向けといったときには、『理科系の作文技術』『期待以上に人を動かす伝え方』はオススメです。
私も『理科系の作文技術』は大学の一般教養に使った教科書でしたけど、この30年でボロボロになったものを3~4回買い換えています。そのくらい参考になるものだと思っています。句読点の付け方などは、すべてこの本を参考にしていますね。
■聴き手がわかるようにやる
――長谷川さんにとって『理科系の作文技術』は、バイブルといっても過言ではない本なのですね! それでは最後に、これからプレゼンを学ぶ人にアドバイスをお願いします!
上手にかっこよくやろうとしてはダメです。相手がわかるようにやる。相手がわかれば、例えばフリップにキーワードを書いてボンと出すとか、あるいは同じキーワードを50回も100回も言うとか、何でも良いのです方法は。上手にかっこよくやろうとしてしまうと、これはなかなか難しいのです。
「わかるようにするにはどうしたらよいか」という点にフィーチャーすると良いと思います。 結局はそれなんだと思います。だから、それができないといらぬ緊張とか無用な脱線とか、あるいは行き違いということが起こるかと思います。行き違いは複雑だから起こり、シンプルワードの行き違いは起こりませんから。
逆に言えば、もともと話し上手ではなくても、それこそ苦手意識があっても、シンプルに「伝えよう」とさえ意識していれば、プレゼンを必要以上におそれる必要はないのです。
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