オンラインでも対面でも、「ササるプレゼン」が重要であることに違いはありません。その上で今知っておきたいのが、テレワーク(リモートワーク・在宅勤務)環境で仕事をしている人は、一体どれくらいいるのだろうということかもしれません。備えあれば憂いなし。そこで今回は書籍から少し離れ、日本におけるテレワークの動向をおさらいしつつ、今もっとも欠けているといわれる「雑談」のネタをご提供したいと思います。
ウィズコロナで一気に普及するテレワーク、実は30年の歴史が
新型コロナウィルスの蔓延により、テレワークという働き方が日常のありふれた光景となり、選択肢の一つとなったことは間違いありませんね。しかし一方で、秋の訪れと共に通常勤務に戻った方も多いことでしょう。街中はもちろん、通勤電車もかなり混雑してきたことをみなさん実感されているのでは。
このように、ウィズコロナの中では流動的な対応を迫られることは致し方ありませんが、かといって以前のような就業環境に戻ることはないでしょう。実はテレワークは、ICT活用による社会変革実現、ワーク・ライフ・バランスやダブルワークなど多様な働き方の実現、地方創世・地方移住による地域活性化、障がい者雇用なども念頭に、少子高齢化・人口減少時代を迎えている現状を踏まえ、およそ30年前から推進されてきた働き方改革の大きな旗印の一つでした。
育児や介護を前提にした在宅による業務は1980年代より知られるのですが、1990年に通産省(現・経済産業省)が分散型オフィスの推進委員会を設置したことを契機に、翌1991年には郵政省(現・総務省)肝いりで日本テレワーク協会が発足。総務省・厚生労働省・経済産業省・国土交通省の関係4省と産官学協業による推進団体「テレワーク推進フォーラム」が中心となり、さまざまな施策や取り組みが広がる中で現在に至ります。