第2回 「ササるプレゼン」の基礎教養 聴き手にササらないと、プレゼンは聞いてももらえない

好まれる人となり、嫌な人にはならないこと

2つめは「好まれるスピーカー」についてです。
聴き手はあなたの身だしなみ・言葉遣い・姿勢・表情なども見ています。印象が偉そうでない、上から目線の態度・振る舞いではないということも気にしなければいけません。身だしなみが整っている、言葉遣いが丁寧、笑顔が多く声も明るいほうが、印象が良くなることは間違いありません。
プレゼンやセミナーでは、アウェーの環境で話すことも多いと思います。人としての基本が大事なのは大前提ですが、聴き手に対して嫌な人にならないためには、次の5つを意識しましょう。

●親しみがあり、かつ権威がある
●実績の裏付けがある
●強要せず、自ら選択させるよう促せる
●嘘・ごまかし・ハッタリがない
●話がわかりやすい

などといった、ごくごく基本的なことを丁寧にできている人が、スピーカーとして好まれるのです。ビジネスの場に限らずとも、基本的なトークのマナーがなっていないと、それ以上話を聞いてもらうのは難しいですよね。

オンラインでのコミュニケーションも当たり前となった今、リモートでのプレゼンでは、特に5つ目の「話がわかりやすい」ということに主眼を置くことが有効です。
聴き手はせいぜい17インチ程度のパソコンの画面で見ていたり、スマホの小さな画面で見ているかもしれません。音声が聞き取りにくかったり、通信環境がよくない可能性もあるわけです。こういった環境で参加している人にもササるのは、美辞麗句や凝ったスライドではなく「わかりやすい話」なのです。