第2回 「ササるプレゼン」の基礎教養 聴き手にササらないと、プレゼンは聞いてももらえない

ストーリー展開を意識したプレゼンはササる

最後は「好まれる展開」についてです。
ドラマや映画、小説にマンガなど、これらの創作物はストーリー展開が重要です。展開が凝っているからこそハラハラドキドキしたり、感動させたり元気にさせるなど、感情を動かせるのです。
プレゼンも同様で、展開を工夫せずに行うと、陳腐でマンネリになるおそれがあります。逆に奇をてらい過ぎて小細工をすると、本来訴求すべき核心部分がぼやけてしまい、目的を達成することができません。
プレゼン本番におけるパフォーマンスの構成としては、次の5つのストーリー展開が基本となります。それぞれの意味合いも合わせてみていきましょう。基本を押さえつつ、それぞれのステップに工夫を施すと、ずれずにササります。

●投げかける
例えば先方の現状をリサーチして投げかけると、聴き手はこのプレゼンが他人事ではないと感じます。

●訴える
聴き手がプレゼンの内容を汲み取ってくれるように、メリット・デメリットを伝え、順序立てて訴えましょう。ただし、しつこ過ぎてはいけません。話が複雑になれば聴き手の疲れは増大します。

●反応を見る
プレゼンは生き物ですから、聴衆の反応を無視して話し続けてしまっては成立しません。本番では常に聴き手の反応を意識し、機を見るに敏な対応で展開に活かせれば、クロージングも成立しやすくなります。

●対処する
聴き手からの意見や質問には、基本的に応えなければいけません。質問や反発を想定しておき、回答を事前に用意した上で、徹底して応酬できるようにしましょう。

●クロージングする
プレゼンは最終的に当方の意を汲んでもらい、相手に当方の意に沿って決断、実行してもらうようにクロージングしなければいけません。

一方で事前想定通りにしかできない、あるいは流れにこだわり過ぎてしまうと、少しでも想定外の反応や状況があった時に総崩れしてしまいます。想定は想定として確立させておき、本番ではその場の空気や聴き手と自分のテンションに応じて、微修正ができるようプランBの想定も踏まえつつ、準備しておきましょう。


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次回はオンラインプレゼン特有の特徴についてご紹介します。
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